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麻酔とCircadain rhythm

麻酔薬による日内変動遺伝子への影響

全身麻酔は臨床的には、手術にはなくてはならないものですが、全身麻酔の基礎的な分子メカニズムはあまりわかっていません。
遺伝子発現の解析により、セボフルラン投与により多くの時計遺伝子の発現が影響を受けることを発見しました。時計遺伝子とは睡眠覚醒、代謝やホルモン分泌など約24時間の概日リズムを持つシステムを制御している遺伝子です。

麻酔による術後の睡眠覚醒リズム変調や気分障害が指摘されています。そのような状況に時計遺伝子の変調が関与している可能性があります。時計遺伝子への麻酔の影響を調べ、生物時計を制御することにより、術後の患者さんのこうした変調を回避した麻酔が施行できる可能性があると考え実験を行っています。

Sakamoto A. GENE 356: 39-48, 2005.
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