Program Overview

研究テーマ紹介Research Theme


03

麻酔と慢性疼痛

慢性疼痛への挑戦

慢性疼痛は癌などの悪性疾患と異なり、死とは無縁の病態です。しかし、生きていくうえで常に痛みを伴うということはある意味「死」以上の苦痛と恐怖を感じながら生活していくことを余儀なくされます。そのため、疼痛を取り除くことはその人の生活の質QOLを取り戻すうえで重要になってきます。ところが慢性疼痛の病態は様々で、一見同じ原因と思われる疼痛でも強度・治療への抵抗性は一様ではなく、治療に難渋することをよく経験します。

本教室では、慢性疼痛の病態を微小な遺伝子レベルでの差異を解析することで、病態の解明と有効な治療の発見へとつなげていけると信じ、日々研究・研鑽を重ねております。その中で、我々は脊髄後角に注目して解析を進めています。ラットの研究において神経障害性疼痛モデルの脊髄後角ではmicroRNAの多種多様な変化を見出すことが出来ました。現在この変化の解明を一歩一歩進めていくところです。

Sato C. Anesth Analg 106: 313-320, 2008.
Okabe T. Pain Med 10: 1460-1467, 2009.
Toda S. Mol Pain 7:2,2011
Mase H. Nerosci Res 70: 35-43, 2011.
Muto Y. Br J Pharmacol 172: 2469-2478, 2012.
Arai M. Pain Med 14: 720-729, 2013.
Hori Y. Int J Mol Med 32: 1287-1292, 2013.
Kimura Y. Biomed Rep 3: 802-806, 2015.

 

研究テーマ一覧へ