Dr.岩﨑 雅江
2009年入局の岩﨑雅江と申します。私が当医局入局を選んだ理由は、当初より留学の希望があり、大学院入局という選択肢があったためです。私は大学院入局し、大学院4年秋から1度目の海外留学、帰国後に再び2度目の海外留学をさせていただきました。留学先は共にイギリス ロンドン市内にあるImperial College London(以下ICL) のChelsea and Westminster hospital内、麻酔科学研究室です。ここは、Magill鉗や麻酔回路などの発明者Magill教授の名を拝した研究室です。
大学院生時の課題は「慢性疼痛モデルラットでの海馬miRNAの網羅解析」を頂き、ICLでは「麻酔薬の培養癌細胞への影響」というテーマのもと、培養細胞でのin vitro、ヌードマウスでの異種グラフトモデルでのin vivo研究をご指導頂きました。臨床業務がなく終日基礎研究を行う生活に、最初は戸惑いもありました。しかし、過去の文献から臨床的意義を求めつつ基礎研究を組み立てていくことの面白さ、細胞・生体内生理を多角的に科学検証する難しさ、新規性のある結果を得られた時の静かな感動など、多くの経験を得ました。特に、上司や同僚達は研究者として長年活躍しているため、彼らの研究への姿勢や科学的データの組み立て方は、新米研究者の私にとって1つ1つがお手本になりました。
また、よく言われるように、海外生活は自身についても深く考える良い機会でした。言語・背景・文化の異なる上司、同僚、大学院生、学部生達に囲まれ、互いに研究や生活を助け合いながら充実した日々を送りました。COVID-19によるロックダウン中も、帰国後の今でも、連絡を取り合う大切な友人達です。
医療は科学の積み重ねで出来ています。
じっくりと科学データを検証する面白さ、海外での経験を是非皆様にもして頂けたらと思います。
海外留学インタビューInterview with Senior
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